CRMのコンサルティングとは|支援内容・費用相場・失敗しない選び方を解説
CEO
岡崎 徹
- 「これからCRMに取り組みたいけれど、コンサルティング会社に支援してもらうべきだろうか」
- 「CRMのコンサルティングを依頼すると、どこまで支援してくれるのかが分からない」
CRMに取り組むうえで、コンサルティング会社に依頼すべきかお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
CRMのコンサルティングサービスは多くの会社が提供していますが、それらがすべてCRMに特化しているわけではありません。
広告運用やデータ分析などをメインとしておこなっている会社が、サービスの一環として「CRMのコンサルティング」を提供しているケースが多いです。
そのため、むしろCRMに特化した企業はほとんどないと言えます。
本記事では、これまでさまざまな企業に対してコンサルティングをおこなってきた、CRM特化の支援会社「mtc.」が、以下のような内容を解説していきます。
- CRMの支援会社がどのようなコンサルティングを行っているのか
- 支援範囲ごとのおおまかな費用
- 業界のプロだからこそわかるCRMコンサルティング会社の選び方
この記事をお読みいただくことで、自社でCRMコンサルティングを依頼すべきかが判断できます。適切なCRMコンサルティング会社を選定できるようにもなりますので、ぜひ参考にしてください。
お困りではありませんか?
- CRM施策を実施したいが、何から実施していいのかがわからない
- CRMの戦略はできているが、具体施策に落とし込めない
- CRMに対して課題は持っているが、社内にノウハウもリソースもない
もしこれらの課題をお持ちの方がいらっしゃいましたら、大手化粧品会社をはじめ創業から約7年に渡り一貫してCRM支援に携わってきた私たちmtc.にまずは相談してみませんか?
CRMのコンサルティングとは?主な支援内容
CRMのコンサルティングとは、「売上やLTVを上げるための関係構築を、さまざまな観点から支援すること」です。
一般的には、以下のようなことを立案・支援してもらえるサービスを指します。
- 顧客データ分析
- データ基盤の構築
- CRM課題の洗い出し
- CRM戦略の立案
- CRM施策の実行・改善
- CRMツールの導入・運用支援
- 上記の内製化支援
自社にCRMの知見がなくても、コンサルタントの支援を受けながら実施することができます。
ただし、どの会社でもこれらすべてを支援してくれるわけではありません。戦略立案のみをおこなう会社・実行や改善のみを行う会社・一気通貫で支援してくれる会社などさまざまあります。
戦略立案と施策代行を別々の会社に依頼するとコストが高くなることが多いため、一気通貫して支援している会社を選ぶのがおすすめです。
また、コンサルティングでノウハウを得て、将来的には外部に頼らず内製化したい場合は、内製化支援をしているところを選ぶ必要があります。
CRMツールを導入しても適切にCRMを実施できるとは限らない ツールを導入すればコンサルティングを頼まずにCRMを実施できるのでは?とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ツールはあくまでも実行部分の効率化を担うものであるため、導入すればCRMが実施できるわけではありません。 そもそも、CRMの目標設定や課題の把握、改善のためにやるべきことが明確になっていなければ、適切にツールを選べません。また、多機能なツールを導入したにも関わらず使いこなせていないケースも多く、無駄なコストばかりがかかってしまうこともあります。 そのため、コンサルタントに依頼して課題の洗い出しや分析をしてもらい、必要だと判断した場合にツールを導入するのが効果的です。 |
CRMに特化したコンサルティング会社は限られる
CRMのコンサルティングを依頼するうえで知っておくべきなのが、「CRMに特化したコンサルティング会社は非常に限られる」ということです。
そもそもCRMとは「顧客関係管理」のことであり、一般的には顧客との関係を、維持・向上することで顧客満足度を高め、リピート・継続してもらうことを指します。
マーケティングは獲得して終わりではなく、その後ユーザーとコミュニケーションを取ることで継続して利用してもらい、LTVをあげる取り組みも必要です。そのためコンサルティング各社は、獲得後のマーケティング支援もおこなっているケースが多く、それを「CRM支援」という名前のサービスにしています。
例えば、メインは「データ分析サービス」や「広告運用サービス」などを提供しており、その流れでCRMのコンサルティングや支援を展開している企業が多いのです。
このことから、「CRMコンサルティング」を提供している会社でも、本当にCRMを理解しており、適切に支援してくれる会社はそう多くない点に注意が必要です。
CRMコンサルティングの費用相場
CRMのコンサルティング費用は依頼する会社や状況によって大きく異なりますが、おおよその相場と支援内容は以下のとおりです。
30万円〜/月 | ・現在実施しているマスメールの改善 ・売上を伸ばせるメールの設計 |
300万円〜/月 | ・CRM戦略の策定 |
1,000万円〜/月 | ・戦略策定から実行まですべてを支援 |
このように、30万円ほどでも依頼することは可能ですが、支援内容は限られます。
CRM戦略の策定(300万円〜/月)は、例えば1ショット1,000万円で、3か月に渡って戦略の立案から納品までを行う、といったケースが考えられます。
CRMをコンサルティング会社に依頼した企業の事例
CRMをコンサルティング会社に依頼した企業の事例として、弊社mtc.が支援した事例をおおまかな費用感とともにご紹介します。
CRM伴走支援を行い、4年で売上約3倍・ECで過去最高益を達成
課題 | オンラインでのタッチポイントを増やしてECでの売上を伸ばす必要があったもが、人材・ノウハウがともに不足していた |
支援範囲 | ・チームメンバーの認識の擦り合わせ ・コミュニケーション戦略の設計 ・タッチポイントの整理 ・メールやLINEなどの施策の実施支援 |
期間 | 4年 |
費用感 | 5,000万円~1億5,000万円(初年度) |
化粧品業界のA社では、店頭販売を中心に展開していました。さらなる事業成長のために、オンラインでのタッチポイントを増やしてECでの売上を伸ばす必要がありました。
しかし、社内リソースが限られており、デジタル領域への人材配置が厳しい状況にありました。Web広告含めたデジタルマーケティングの経験やノウハウが不足しているという課題があったため、EC事業を共に成長させていく外部パートナーを探しており、弊社にご相談をいただくことに。
まず「どのようなブランドでありたいか」を改めてチームメンバー全員で認識の擦り合わせから実施しました。
また、事業としてのペルソナ・カスタマージャーニーなどコミュニケーション戦略の設計をおこない、具体的な戦術を決定。カスタマージャーニーをもとに、商品の同梱物やサイトデザイン含め、EC顧客との各タッチポイントを整理し、メールやLINEなど、施策の実施支援も並走しておこないました。
その結果、ECの売上は右肩上がりで成長し、4年で約3倍に増加。さらには、Web上でのタッチポイントが顧客の購買活動において重要であるという認識が、社内で醸成されました。
デジタル領域の知見がなかったメンバーが、PDCAを回していくことで現場のデジタルリテラシーも向上し、人材育成にも寄与しました。
ゼロからCRMの戦略・施策実行をサポートし、3ヶ月でメール経由の売上が3倍に増加
課題 | リピート率の改善のためにCRM施策を展開できる体制を構築する必要があった |
支援範囲 | ・ペルソナの設計を含む戦略立案 ・現場担当者へのヒアリングから課題の洗い出し ・ワークショップなどでのレクチャー ・CRM施策全体のマネジメント |
期間 | 6か月 |
費用感 | 500万円~1,500万円 |
モール型ECサービスを提供しているB社は、ファッション特化型のECサービスも展開していたものの、主にクーポンやポイント施策、広告がマーケティング施策の中心となっていました。そのため、主力事業のモール型ECサービスと比較し、リピート率が圧倒的に低いことが課題でした。
また、新たに設定した目標を達成するためには、既存施策以外の打ち手が必要に。そのためには、新規顧客の獲得だけでなく顧客のリピート率も改善するために、CRM施策を展開できる体制を構築することが急務であったため、弊社にご相談をいただきました。
支援を開始した際にはターゲット自体が明確になっておらず、それに紐づく戦略がなかったため、まずはペルソナの設計を含めた戦略立案をサポートしました。
また、既存のマーケティング組織のリソースでCRM施策を新たに展開する必要があったため、現状の組織状況について現場担当者にヒアリングを実施。組織として、目標達成に向けてどのような課題感を抱えているのかを洗い出し、体制の立て直しもおこないました。
さらに、ワークショップなどを通して、各施策をどのように考えどう実行していくべきかのレクチャーをおこない、CRM施策全体のマネジメントも実施して適切にPDCAを回せる状況を構築しました。
ペルソナ設計をおこなったことでユーザーとの理想のコミュニケーションが明確化されたため、やるべきことだけに集中できるようになりました。その変化により、現場メンバーに主体性があらわれ、どのように施策を推進していくべきかを議論し、実行していく風土が生まれました。
その結果、3か月で自走できる組織へ成長。CRMの一環として注力していたメール施策では、取り組みを通じてメール開封率は施策前の2倍、メール経由での売上が約3倍になり、事業成長に大きく貢献しました。
もともと数種類しかなかったメールの切り口も、ペルソナに合わせて複数用意できるようになり、ユーザーごとに合わせたコミュニケーションが実現しました。
マーケティング組織の再構築から半年でMAツール経由の売上3,000万円を実現
課題 | マーケティング(CRM)を正しく実行できる組織の育成 |
支援範囲 | ・人員の見直しとリーダーの選出 ・マーケティングの基礎知識から施策実行についてのレクチャー ・MAツールの選定、導入 ・MAツールのシナリオ設計支援 |
期間 | 1年 |
費用感 | 1,000万円~2,000万円 |
EC業界のC社は、マーケティングチームメンバーの知識が乏しく、社内にチームをマネジメントできる人材がいませんでした。そのため、マーケティングを正しく実行できる組織の育成が課題となっており、弊社にご相談いただきました。
まずは人員の見直しを実施し、リーダーとなるメンバーを選抜。マーケティングの基本的な考え方から具体的な施策実行についてのレクチャーも実施しました。
また、CRMを実施してマーケティング活動を強化すべく、戦略を立案。それを実現するためにMAツールの選定から導入、運用していくためのシナリオ設計を支援し、現場のメンバーで運営できる環境を構築しました。
その結果、導入半年でMAツール経由の売上が3,000万円を達成。メールはもともと事業全体の売上10%の割合程度でしたが、取り組み後には25%へと拡大し、事業全体に大きくインパクトをもたらしました。
また、現場メンバーのスキルが高まり、施策立案できるレベルにまで成長したことで、支援開始から1年で自走できる組織へと成長しました。
コミュニケーション戦略の見直しにより、リピート率改善・売上増加を実現
課題 | グループ全体の顧客のLTVが低い |
支援範囲 | ・顧客解像度を高めるワークショップ ・ペルソナやコミュニケーション設計の見直し |
期間 | 6か月 |
費用感 | 500万円~1,000万円 |
小売業界のD社は、グループ内で複数のブランドを保有していますが、それぞれで販売チャネルやコミュニケーション設計が異なっており、グループとして統一したブランドであることをうまく見せられておらず、顧客のLTVが低い状態でした。
そのため、ユーザーとのコミュニケーションを考慮して、適切な施策を展開していく必要があり、弊社にご相談をいただきました。
まず、顧客解像度を高めるために、ブランド横断でデザインリサーチの手法を用いたワークショップを実施。そのうえで、ブランドの共通となるペルソナやコミュニケーション設計の見直しを進めました。
結果として、ブランド横断での顧客の解像度を高めたことで、社内で顧客への考え方が変わり、商品ごとにバラバラであったコミュニケーションが統一され、これまでになかった「お客様の課題を解決するソリューションとしての商品」という意識が現場メンバー間で生まれました。
それにより、顧客の課題を解決するためのソリューションが商品である、という考えやおもてなしを重視した接客へと変化していきました。さらには、各販売チャネルでの商品提案の質も向上。クロスセルを実施できるようになり、リピート顧客の割合も増加しました。
大型商業施設でコミュニケーション戦略の再設計を実現し、集客施策のアップデートに成功
課題 | 集客施策やイベント企画のために精度の高い顧客理解を実現する必要があった |
支援範囲 | ・現場での複数回のモニタリング ・顧客像の仮説を立て、テナントへのヒアリング調査 ・来場者のユーザーインタビュー ・6パターンに分類したペルソナ設計 |
期間 | 6か月 |
費用感 | 500万〜1,000万円 |
E社は、大型商業施設を新しくオープンしたものの、想定よりも来客数が芳しくない状況が続いていました。そのため、施設としての集客施策やイベント企画、また出店テナントの見直しなどをおこなうには、精度の高い顧客理解をいかに実現するかという課題があり、弊社にご相談をいただきました。
まず、その商業施設で訪問客の実態を観察調査しました。
平日と土日でも客層が異なるため、複数回に渡って現場を訪れモニタリングを実施。そこから複数パターンに分類した顧客像の仮説立てをし、検証のために出店テナントの担当者に対してヒアリング調査をおこないました。それらを繰り返し実施し、仮説の精度を高めていきました。
さらに、実際の来場者に対してのユーザーインタビューも実施し、顧客の解像度をあげていき、最終的に6パターンに分類したペルソナ設計情報を提供しました。
その結果、顧客の解像度が高まったことで集客施策の企画出しにも役立っており、実際に取り組みを通じて商業施設内で開催するイベント数が増加。出店テナントの見直しにも活用するなど、様々な意思決定の判断材料としてペルソナ設計を活用しています。
CRMのコンサルティング会社に依頼すべき企業の特徴
CRMコンサルティング会社に依頼すべき企業の特徴は、主に以下のような状態の企業です。
- CRMに取り組んだものの、何かがうまくいかずに困っている
- 自分(事業責任者など)以上の目線で話せる仲間が欲しい
- 戦略を組むこと自体はできるが、そのためのリソースや実行体制がない
では、これらの特徴について解説していきます。
CRMに取り組んだものの何かに困っている
CRMのコンサルティング会社に依頼するべきタイミングは「すでにCRMに取り組んでいるものの、壁に当たり行き詰まったとき」です。
CRMをおこなっており、手探りであってもまだ講じられる施策がある場合は、まずはできるところまで外部に頼らずやってみましょう。そのうえで、以下のようなことに困ったらコンサルティングを依頼するのがおすすめです。
- 社内にCRMの知識やノウハウがなく、戦略が立てられない
- CRMを実施しているが成果が出ていない
- チームのマーケティング力を底上げしたい
社内で実施した結果、「もうこれ以上は自分たちではできない」と感じる時が訪れたら、それが依頼すべきタイミングと言えるでしょう。
CRMに取り組む前の段階で依頼しようと考えている企業も多いでしょう。しかし、ある程度社内で検討したり取り組んでみたりしていないと、コンサルティングで提案されたことを理解できないなど、有効活用できなくなります。
まずはお金をかけずに小さなことから試してみる 自社でCRMに取り組んでみる際に、いきなり高額なCRMツールを導入する必要はありません。導入するとしても、メール配信ツールのような費用があまりかからないツールで十分です。 なぜなら、自分たちでユーザーを分析し、「男女別の内容」「購入後のお礼メール」といったようにセグメント分けして、それぞれを適した内容のメールにするだけでも成果が出るケースが多いからです。 何かしら困った状況でツールベンダーに相談すれば、当然ツールの導入をおすすめされます。しかし、ツールベンダーはCRMのコンサルティングをやらないため、導入したもののどのように活用すればいいかわからない、自社でやりたいことに対してツールが適していないといったことが起こります。 また、コンサルティング会社であっても、特定のツールを全面的におすすめしているところの場合は、ツールベンダーと同様にそのツールを導入してもらおうとする可能性が高いため、相談すべきではありません。 そのため、困ったことがあったらツールベンダーではなく、戦略立案から実行まで支援しているCRMのコンサルティング会社に相談しましょう。ツールの導入も含めて支援してくれるでしょう。 |
自分(事業責任者など)以上の目線で話せる仲間が欲しい
弊社へのご相談として多いのが、「社内に自分と同じレベルで話せる人がいないので、仲間が欲しい」というものです。
たとえば、転職後にCRMの責任者になったものの、ほかの人は知識がないといった状況です。その場合、自分で分析や戦略立案はできるけれど、壁打ち相手がいなければ「やろうとしていることが本当に正しいのだろうか」と、施策への不安を感じてしまうこともあるでしょう。
そのため、自分と同じかそれ以上の目線を持った人と感覚値を共有しながら戦略などについて話せる人が重要になるのです。
そのため、このような場合もCRMのコンサルティングが役立つでしょう。
戦略を組むこと自体はできるが、そのためのリソースがない
管理・監督者などの責任者がCRMの戦略を組むことができるものの、その他の業務でリソースが埋まってしまっている場合も、CRMのコンサルティングに依頼するのがおすすめです。
また、CRMは新規獲得から購入後までの一連の流れを見ていく必要があるため、部門間を横断してCRM全体を見られる人がほかにいない場合も同様に、プロに相談するのがおすすめです。
プロだからこそ分かるCRMのコンサルティング会社の選び方
CRMに特化したコンサルティング会社は限られると前述しました。そのような背景があるため、CRMを真に理解し、成果をあげるための支援をしてくれる会社の選び方を知っておくことが大切です。
CRMのコンサルティング会社を選ぶ際には、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 一気通貫して支援してくれるか
- 営業・提案・支援してくれる人が同じか
- 担当するコンサルタントが自らCRMをやり切ったことがあるか
- 自社の業界の支援実績はあるか
- 担当するコンサルタントに熱量があるか
では、これらの選び方について解説していきます。
一気通貫して支援してくれるか
CRMのコンサルティングを選ぶ場合は、戦略立案から実行まで一気通貫して支援してくれる会社を選びましょう。そうすることで、費用を抑えながら成果を最大化できるからです。
CRMのコンサルティングを依頼すると、戦略設計の資料やレポートを作成するだけで、実行の支援はおこなわないということもあります。しかし、設計書のみを渡されても、多くの企業ではメール作成や配信設定など、それを実現する社内リソースがなく、制作会社や代行会社に依頼することになるでしょう。
すると、複数社でCRMを進めていくことになるため、実行するための費用やコミュニケーションコストが膨れ上がってしまいます。コンサルティング費用は数百万円なのに、CRMの実施全体にかかる費用が数千万円になるといったことも珍しくありません。
また、戦略設計と実行部分を担う会社が別の場合、戦略の意図を理解できずに実行して失敗してしまうケースもあります。
そのため、すべてをワンストップで支援してくれる会社に依頼することが大切です。
営業・提案・支援してくれる人が同じか
コンサルティング会社によっては、営業・提案する人と実際に実行する人が異なるケースもあります。
その場合、提案する人は優秀な人が多いため、「これなら成果を出せそうだ」と感じるかもしれません。しかし、実際に支援を実施する段階になって別の担当者になることで、「提案の段階で言っていることとやっていることが違う」といったことが起こりがちです。
このようなことを避けるためには、以下の方法があります。
- 提案をしてくれる人と、支援をしてくれる人が同じかを確認する
- 営業と支援の担当者が別の場合は、商談時に担当者と話しをさせてもらう
- そもそも営業・提案・支援のメンバーが同じ会社を選ぶ
担当するコンサルタントが自らCRMをやりきったことがあるか
前段の話しにも通じることですが、CRMの支援で成果が出るかどうかに最も直結してくるのが「そのコンサルタントに実力があるかどうか」です。
いくら会社がCRMに精通していても、コンサルタントに知識や経験がなければ、成果に繋がらない可能性が高くなります。
そのため、コンサルタントが自らCRMをやり切ったことがあるかを見てみましょう。
たとえば、CRMについて説明する中で、Webでよく語られているような事しか説明できないのであれば、そのコンサルタントはCRMに精通していない可能性が高いといえます。自分の言葉でしっかりとCRMを説明できないのであれば、その時点で依頼するのはやめた方がいいでしょう。
また、「顧客一人ひとりに対して完璧なパーソナライズをしましょう」といったように、「そんなことが本当に可能なのか」と疑問を抱くような、非現実的な提案をしてくるコンサルタントにも注意しましょう。
CRMは長期的に進めていく必要があるため、最初から最後まで自らが実行した経験があるコンサルタントに依頼することが大切です。
自社の業界の支援実績はあるか
自社の業界が特殊である場合は特に、その領域で支援実績がある会社(コンサルタント)かどうかを確認しましょう。
例えば自社の事業が、法律が絡む特殊な業界(化粧品や人材派遣など)である場合は、その業界の支援実績がなければ、法律の観点で苦戦してしまう可能性があります。
対して、車やファッションのように法律が絡まない場合は、同じ業界の支援実績の有無はさほど重視しなくても問題ありません。
また、短期商材と長期商材では戦略が大きく異なるため、どちらの支援実績が多いかも確認してみましょう。
BtoCとBtoBでも戦略は変わってきますが、BtoBの支援ばかりしている会社にBtoCの支援はできないケースがほとんどです。そのため、BtoCのCRM支援をしてほしいのであれば、BtoCの支援実績が豊富な会社に依頼することも大切です。
担当するコンサルタントに熱量があるかどうか
担当者の熱量(その分野を好きか/興味があるか)確認するのもおすすめです。担当者が好きな分野であれば、高い熱量を持って取り組んでもらうことができ、どのように進めていくべきかのあたりのつけ方も知っている可能性が高いからです。
たとえば、自動車業界であれば車が好きな担当者の方が、「どのように車に関しての情報を集めるのか」「どのような情報を重視するのか」なども把握しやすいでしょう。
また、好きな分野に関しては興味がない人と比較して知識も豊富な可能性があるため、自社の業界に対する興味・関心の度合いも確かめてみましょう。
CRMのコンサルティングを提供している会社8選
最後に、CRMのコンサルティングを提供している会社を8つご紹介します。
株式会社 mtc.
引用:mtc.
弊社mtc.は、CRMに特化したマーケティングコンサルティング会社です。CRMの戦略立案から実行までをワンストップで提供しています。
CRMは購入後の顧客を対象とするケースがほとんどですが、弊社では新規獲得から購入後まで一貫したコミュニケーションが重要であると考えています。
なぜなら、顧客とのコミュニケーションは、接触した瞬間から顧客になった後まで一貫しているべきであり、既存顧客のみを対象とするCRMでは各部署や施策によってコミュニケーションがバラバラになってしまうからです。
支援では、まずブランドをどうしていきたいか、どのように顧客とコミュニケーションを取っていきたいのかを再確認し、関わるメンバーが全員で統一した意識を持つことから始めます。
ユーザーインタビューやワークショップを実施して、顧客が本当に求めている体験や価値を見つけます。そうでなくては「コンサルタントが身勝手に考えた根拠なき仮説」になってしまうからです。
すべてのステップで、それぞれに精通したプロフェッショナルがサポートするため、継続的なビジネスの成長を支えるコンサルティングをおこない、確実に成果を出していきます。
アクセンチュア 株式会社
引用:アクセンチュア
アクセンチュアは、世界最大のコンサルティングファームです。
会社そのものがCRMに特化しているわけではありませんが、社員の中にはCRMを主軸としたデジタルマーケティングのスペシャリストも在籍しており、戦略立案から実行までをワンストップで依頼することができます。
株式会社 電通デジタル
引用:電通デジタル
電通デジタルは、国内最大規模のデジタルファームです。サービスの一環として「CRM総合コンサルティング」を提供しています。
既存顧客の継続購入とLTV最大化を最大化するために、戦略策定から制作・運用・分析までをワンストップで依頼可能です。
また、MAのシナリオ策定や1to1コミュニケーション施策の統合的なPDCAの支援もおこなっています。
株式会社 博報堂
引用:博報堂
博報堂は、総合制作事業やコンサルティングをおこなう会社です。
関連会社である博報堂コンサルティングは、企業のブランディングやBtoBマーケティングを得意としており、CRM運用もおこなっています。
また、同社は、2022年にMAツール会社である「Braze株式会社」とパートナーシップ契約を締結しており、コンサルティングとマーケティングテクノロジーをかけ合わせ、消費者のニーズを捉えたCRMの実現を支援するコンサルティングサービスを提供しています。
株式会社 サイバーエージェント
引用:サイバーエージェント
サイバーエージェントは、Web広告やメディア事業を主力とする会社です。
同社は、ツールベンダーと業務提携しており、CRMを実施する中でそのツールを活用できるようにコンサルティングとして支援をおこなっています。
株式会社 オプト
引用:株式会社オプト
オプトは、マーケティング事業をおこなう会社です。
CRM支援として、エンドユーザーの解像度を高めるために、「LTVM(LTVマーケティング)」通じてLTV向上をサポートします。
具体的には、以下4つのサポートをおこないます。
- 事業成長と売上向上のための戦略立案~施策実行まで支援
- 深い顧客理解を基にデータの分析と運用をおこない、事業成長を支援
- 市場のトレンドやユーザーニーズをいち早く捉え、マーケティング施策をアップデートし、事業成長を支援
- 顧客体験を向上させるタッチポイントの設計、開発を支援
株式会社 ADK
引用:ADK
ADKは、コンサルティング事業やプロデュース事業をおこなう会社です。デジタル&データドリブン・マーケティングのスペシャリストを招集した事業ブランド「ADK CONNECT」を展開しています。
ADK CONNECTのコンサルティングの中に、CRMのシナリオ設計や実行も含まれています。
株式会社 Minato
引用:株式会社Minato
ミナトは、ECモール支援を中心とした総合マーケティングコンサルティングファームです。ECモール以外の支援もおこなっており、CRMにまつわる総合的な支援も実施しています。
社内でのデータ活用方法や、ユーザーとのコミュニケーションをサービスの付加価値にする方法、ツールの導入支援などを提供しています。
まとめ
本記事では、CRMのコンサルティングについて、支援内容や費用、選び方などを解説しました。最後にまとめをご覧ください。
■CRMのコンサルティングの主な支援内容
- 顧客データ分析
- データ基盤の構築
- 課題の洗い出し
- 戦略立案
- 施策実行・改善のサポート
- ツールの導入・運用支援
■CRMのコンサルティングの費用相場
30万円〜/月 | ・現在実施しているマスメールの改善・売上を出せるメールの設計 |
300万円〜/月 | ・CRM戦略の策定 |
1,000万円〜/月 | ・戦略から実行まですべてを支援 |
■CRMのコンサルティングを依頼すべき企業の特徴
- CRMに取り組んだものの何かに困っている
- 自分以上の目線で話せる仲間が欲しい
- 戦略は組めるがリソースがない
■CRMコンサルティング会社の選び方
- 一気通貫して支援してくれるか
- 営業・提案・支援してくれる人が同じか
- コンサルタントが自身でCRMをやり切ったことがあるか
- 自社の業界の支援実績はあるか
- 担当するコンサルタントに熱量があるかどうか
CRMのコンサルティングに特化した会社は非常に少なく、知名度や会社の規模だけで選ぶと失敗する可能性があります。担当者を見極め、自社に適したコンサルティングをおこなってくれる会社を選びましょう。
- CRM施策を実施したいが、何から実施していいのかがわからない
- CRMの戦略はできているが、具体施策に落とし込めない
- CRMに対して課題は持っているが、社内にノウハウもリソースもない
もしこれらの課題をお持ちの方がいらっしゃいましたら、大手化粧品会社をはじめ創業から約7年に渡り一貫してCRM支援に携わってきた私たちmtc.にまずは相談してみませんか?