2025.01.30
CRM

お客様との関係性を再定義する:部門間でユーザーコミュニケーションを統一するために

CEO

岡崎 徹

CEO 岡崎 徹

なぜやるのか:お客様との関係構築のためには1to1のコミュニケーションであるべき

「メールを送りたい、だからMAツールを導入しよう」「MAツールを導入したから、CRM施策をやろう」といった戦略と戦術が逆転しているケースは多く見受けられます。その結果、施策がすべて点でのアプローチとなり、さらに施策の実行自体が目的化してしまい、本来達成すべきゴールを見失ってしまいがちです。

目的を定め、目的達成のための戦略を立て、戦略を実現する戦術を立案し、施策に落とし込む―― CRMに限らず、目的からブレイクダウンをした施策を実行してくことこそが成果最大化の鍵となります。

そこで、CRMを展開する上でまず行うべきは、「お客様とどういった関係性を築きたいか」という目的を明確にすることです。そもそもCRMとは “Customer relationship management”、すなわちお客様と関係性を構築し、管理することです。

そのためには、まずお客様とどのような関係性を構築したいのか、定義を明確化し、その関係性を実現するための戦略・戦術を立案して施策に落とし込まなければなりません。

お客様との関係性が定義されていないと、お客様に対してカスタマーサポートから送るメール、マーケティング部門が送るメール、サイト運営チームが送るメールのすべての言葉遣いやトンマナがバラバラになってしまい、一貫性のあるコミュニケーションができていないといった事象が起こります。

一貫性のないコミュニケーションは、お客様に混乱を与え、不信感を招きかねません。一方で、一貫性のあるコミュニケーションは企業やブランドの正しい理解に繋がり、お客様の記憶にも定着しやすく、矛盾のない統一された訴求によって信頼関係が構築されやすくなります。その結果、お客様は迷いのない意思決定が可能になり、態度変容を引き起こしやすくなり、結果として、利益最大化に繋がっていきます。
つまり、CRMを正しく展開していくためには、部門間でユーザーとのコミュニケーションを統一し、一貫性のあるコミュニケーション、すなわちお客様と1to1のコミュニケーションをとることが重要です。そして、各部門で行われるユーザーコミュニケーションを統一させるためには、お客様との関係性を定義し、その定義を社内での共通認識とすることが求められます。

どうやるのか:社内での共通言語とするために、どのような関係性を築くのかを“日本語”ひと言でまとめることが重要

お客様との関係性を定義していく際に、ポイントとなるのは「日本語でひと言でまとめる」ことです。社内での共通認識を高めるためにも、その関係性を社内の共通言語として浸透させ、社員全員が話せる必要があるからです。

そこで「お客様と●●な関係性を築く」といった形で、”●●”に入る言葉を考えていきます。

(例)

  • お客様と「親友」のような関係性を築く
  • お客様の「応援団」になるような関係性を築く

当然、「親友」のような関係性と「応援団」のような関係性では、お客様に送るメールのトンマナや言葉遣いは変わっていきます。自社のビジネスにおいて、お客様はどういった関係性を求めているのか、どういった関係性であれば信頼関係の構築ができ、長期的なリレーションを築いていけるのかといった視点で、お客様との関係性を定義していきましょう。

そしてお客様との関係性を定義したら、社内に浸透させていくことも重要です。理想は経営層からトップダウンで展開することですが、もしもマーケティング部門が中心となってCRMを展開していく場合、定義したお客様との関係性をサイト運営チームやカスタマーサポート部門など、他部署にも共有していかなければなりません。

他部門にとっては、再定義したお客様との関係性によって、これまで配信していたメールの文面の見直しや新規メールの配信など、これまでの業務の見直しが必要になるため、スムーズに浸透させていくことが難しいケースもあります。

そこで地道に協力体制を構築していく他、外部パートナーを巻き込み、外部パートナー主導で他部門を巻き込んで進めていくなど、いかに部門間連携を強固にしていくかがポイントになります。

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