難解なビジネスモデルとニッチな顧客層の獲得に向き合った、シェア型ラグジュアリーホテル事業のコミュニケーション戦略再構築

事業課題

シェア型のラグジュアリーホテルを展開する不動産会社では、難解なビジネスモデルとハイエンド層である経営者をターゲットにした非常にニッチな市場に挑んでいた。ターゲットがハイエンド層の経営者であるため、顧客の属性上、限られた時間の中で忙しいターゲットに対し、どのようにして効果的にサービスの魅力を伝えれば良いかを模索していた。mtc.が支援に入る以前は、このビジネスを届けることに対するビジョンを伝えることを念頭にコミュニケーションを構築していたが、ビジョンだけではビジネスモデルの理解を促すには不十分だった。そこで、ターゲットが同サービスの導入にメリットを感じ、導入を検討したいと思えるようなコミュニケーション戦略の構築が急務となった。

プロセス

コミュニケーションの再構築が求められる中、サービスサイトの改修と、資料請求にとどまっている見込み顧客へのアプローチ方法の見直しを最優先で進めた。新規顧客獲得を目的に広告で資料請求数を増加させていたものの、CVRや最終成約率の低さが大きな課題となっていたためである。高額商品である特性を考慮し、サイトのUI/UXを高級感のあるデザインに変更。さらに、資料請求後のフォローアップとして、メールやLINEのトーンをコンシェルジュのような洗練されたものに調整することで、あらゆるチャネルで一貫したラグジュアリーな体験を提供する設計を実現した。

成果

結果として、資料請求のCVRは大幅に改善され、資料請求後の商談引き上げ率も向上した。しかし、依然として難解なビジネスモデルが影響し、購入までの引き上げ率には改善が見られなかった。そこで、ラグジュアリーホテルの物件資料の刷新や、資料請求をする顧客層の拡大を目指した広告戦略の見直しなど、プロジェクトの領域を広げて継続的に支援を行っている。